ゴルフとチャイティン

「思考の道具箱」は、要所だけをデジカメで撮影して、あとはちょっと眺めるだけで終わってしまった。とはいえ、精読どころかメモってる暇も無いんで仕方ない。
この本は、5つのmind tools(情報、数、空間、論理、無限)について語っているのだが、結局はひとつのテーマに回帰していくような本である。それは、「自己言及的な無限」とでもいうようなものだ。
自己言及、それが万能チューリングマシンの前提条件であり、さまざまな問題の限界を設定もする。これを打ち破るのは、非決定的な、というかランダムな(ad hocな)試行による解空間探索の「歴『誌』」なのだな、とも納得してしまう本だった。
ところで、自分のアタマ駆使しうる論理の限界として30億、っていうのは、ちょっと受け入れがたい気がする。32ビットマシンかおのれは!
[追記]
で、なにがゴルフと関係あるのか、という話を書き忘れていた。
code golfというのは、ある特定のoutputをする最短のコードを目指す競技(?)だが、ごく一般的なコードを還元的に短く変換していくことで、目指す解が見つかるわけではないところが面白く、そして、ad hocで非決定的でランダムな探索(まぁ、手法として定着しているものも多いのだろうけれど)が、手法の拡大に必須である、という点が、関係あるかなぁ、と、思っていたのだった。