「「法令遵守」が日本を滅ぼす (新潮新書)」読了した

たまたま図書館で手に取ったから借りただけなのだが、最近の読書の流れにみごとに嵌まり込んだ内容だった。特に、デマルコの「デッドライン」で紹介されているリスク管理の手法と、この本で紹介されている「フルセット・コンプライアンス」の概念は通じるところが多いと思われた。岩井克人氏の「会社はだれのものか」とか、「会社はこれからどうなるのか」そして「資本主義から市民主義へ」とのつながり具合を、ちゃんとまとめる時間が欲しい今日この頃だ。
そして、今の日本がこのような有様であることについても、「ヤクザマネー」とか「暗流」とか正力松太郎とCIAのつながりを示唆する本とか、ルービンやグリーンスパンの回顧録とか、「1997年世界を変えた金融危機」とかで取り上げられた歴史的事象もだんだん自分の中で整合してきた感じがある。これもちゃんとまとめておかないといけない。特に、何があったか、ではなくて、歴史に見られるパターンと、それが現在、および近未来の日本の情勢にどのように当てはまるか、ということを。