なぜ新皮質は6層「も」あるのか

HTMのJeffの説明を読んでいて、大脳新皮質の「6層」構造が複雑すぎるような気がしてきた。

周囲の感覚器や小脳などとの配線だけが複雑で、オリジナルのHTMのコラム以上の複雑さは必要ないのではないか?

遺伝子の進化のあとを辿ると新皮質の原初の形態や、なぜここまで肥大化したのか(遺伝子の重畳が原因かと思う)についての研究があるはずで、それが知りたい。

原初はsensori-motorとシーケンスの記憶(多分、これがのちのシンボル記憶につながる新皮質の根源的な新しさ)がからみあったもので、sensori-motorの方は旧脳の複雑さを引きずっているのではないか?
で、sensori-motorの方は小脳にほぼコピーがあるはずで、そことの協働とoverrideの関係とか、かなり複雑なのではないかと思う。

最終的にはすべてHTMのオリジナルのシンプルなTM(temporal memory)の階層構造でやれるけれど、旧脳の関与がじわじわと染み込んでくる過程がJeffの説明したかったsensori-motorのところなんだろうな。と思う。

そしてfeed forwardで記憶から制御する反応の良さが旧脳をoverrideして淘汰に打ち勝つ要因になったのではないかしら?

原理的には小脳や脊髄をセンサーとアクチュエータとして単純化して、新皮質もSP(空間プーリング)とTP(時間プーリング)だけに単純化しても同じような認知機能のものは作れる気がする。

意識を理論化しようとしている人たちはそっちに行き着くのではないかな。