「生物と無生物のあいだ」の周辺で
誰でも知ってる本なので、賛否いずれもネットにはあふれているだろうとは予想していたんですが、最初からネタバレも興ざめだと思って検索は控えてました。半分ほど読んであんまりピンと来なかったので、書評とか批判を探してみたらいろいろあるんですね。
その中で目に止まったのは、Excite エキサイト: ページが見つかりませんでした。
それで、以下の本を読んでみようという気持ちになりました。ありがとう。
- 「生命を捉えなおす」(清水博)
- 「マックス・デルブリュックの生涯」(E.フィッシャー)
- 「生命とは何か」(金子邦彦)
- 「新しい自然学」(蔵本由紀)
- 「鏡の伝説」(J.ブリッグス/F.ピート)
- 「生物に見られるパターンとその起源」(松下貢)
ところで、個人的には、生命というか、(たいていの人々が)生命(だと判定するもの)の連鎖(主にreproduction)の過程において、何が主要なファクターなのか、まずきっちり観察できないものかと思います。DNAだけあれば生命は複製可能なのならば、それらから生まれるたんぱく質が現場での主役だとしても、情報はすべてDNAのパターンに畳み込まれているわけです。(今はそこんところは問われていないような気がする。現実には発生の過程ではDNA以外のもの(卵子や精子の淡白や母体や外界の環境)が関与しているのは明らか。そして、DNAから純粋に情報を取り出すような実験もできはしない。でも、だからといってDNAの情報だけで生命体が復元できない証明だ、とは言いがたいと思うのでした。)
そして、予想としてはA Declarative Model for Defining Smalltalk Programs と ANSI Smalltalk - 言語ゲームのような状況のなれの果てが生命なのだと、、そう、これ以上バグりようもないほど混乱しているからこそ安定(そこから抜け出し難い)な状態が生命なのだと、納得するしかないような気がしています。そんな諦めが最初にあるから、「これこそが真実だ」という本をうまく読めないのかもしれない。
(追記:上記のようないい加減な生命観にフィットしない「生物」もあるだろう。結晶化可能なくらいゆらぎの無い生物=Virusはどうなんだという話だ。でも、生物という広いくくりに対して、必ずあてはまる要件Xがあると考える必要も無いんじゃないかと思う。ほとんどの生物に当てはまる要件の集合があって、それらの関連を矛盾無く説明するパターンがいくつか見つかれば、それで十分じゃないかと諦めている。。。こういう状況は、数学基礎論でも顕れているんじゃないかしら。例えば、逆問題ってのは、生物の範囲を限定したときに、それを必要十分に規定する用件の集合(公理系)を探す話。その探し方になんらかのシステムを見出せるか、、それが数学の構造なんじゃないか、、、という辺りで自分は気が遠くなってしまうのですが。)